未開封品ではございますが、運搬時に生じた模様の角打ちがジャケット表左上にございます。
現存するアナログ・マスターテープをデータ化、更にリマスターを行った模様。
そもそも、安普請(何せ、メジャー配下とは言えあの実験レーベル”Harvest”)の制作。音質には限界がございますがオリジナルに即しており、良心的な音質でございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは、名手Dave Clemson(G&Vo、Key、Harmonica、 後にColosseum、Humble Pie、Rough Diamond他)、Terry Pool(B&Vo、後にGraham Bond、Vinegar Joe)、
名手Keith Baker(Ds、後にSupertramp、Uriah Heep)となります。
ゲストにJerry Salisbury(Trumpet)となります。
プロデュースはかの故Gus Dudgeon(後にElton John等を手掛ける)、かの”Trident Studios”(後に、Queen、Brand X、Bruford、U.K.、Asia他で御馴染み)での制作となります。
1968年2月”Bakerloo Blues Line”として結成。
John Hinch(
後にJudas Priestに参加し、傑作
1st”Rocka Rolla”を制作)等メンバー交代を経て活動。
Black Sabbathの極初期マネージャーに見いだされ、EMI配下の実験レーベル”Harvest”と契約。
作品を残し好評を得るものの、Dave Clemsonがかの名ジャズ/ロック・バンド”Colosseum”に引き抜かれあっけなく解散、という、短期間の活動に終わった幻のバンドでございます。
トリオ編成という事で、同時代の”Cream””Jimi Hendrex Experience””Taste”と比較され、ブルーズ・ロック系にカテゴライズされますが、ブルーズ系特有の緩さが無い事がミソ。
ライヴでの”Cream”の音楽性や演奏・アンサンブルに通じるもので、Creamの音楽的核であった”故Jack Bruce
”的なジャズ感覚が強く伺えるもの。
演奏・アンサンブルのみならず、音楽性も正に端正なものでございます。
但し、音楽性の中心メンバーがギタリストのDave Clemsonという事がミソ。
CreamのJack Bruceというベーシストの観点からでは無く、ギタリストの観点、という事がミソでございます。
Dave Clemson自体がクラッシック育ちという事やジャズ感覚が強い(ここが”Colosseum”起用に繋がる感)事で、
ブルース特有の
緩さ・油っ濃さが非常に薄められており、
また、第一期Jeff Beck GroupでかのJeff Beckが指向した「ブルーズとロック音楽を掛け合わせ、ガツンとした衝撃を加える」という音楽性の影響も受けており、
ロック音楽の多様性の中で生まれた音楽性という感がございます。
また”Cream”等のライヴでの音楽性が強いもので、余計なオーヴァーダビングを控えるというライヴ感覚の制作という感があり、
(安普請もあるのでしょうが..........)それが功を奏した感がございます。
その後の三名の歩みがブリティッシュ・クロスオーヴァー系や後に細分化・洗練されていくHM/HR分野の基礎となるJudas Priestまで繋がる事が非常に興味深いものでございます..................
現在では入手が困難。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。