ベートーヴェン:
ピアノ独奏作品全集
・ピアノ・ソナタ全集
・ディアベッリ変奏曲
・エロイカ変奏曲
・バガテル、ほか
ルドルフ・ブッフビンダー
ブッフビンダーといえば、
再々録音盤(2014年のザルツブルク音楽祭ライヴ)、
再録音盤(2010~11年ライヴ録音)と3回の全集
を完成させ
る(映像作品を含めると4回)ほどの
ベートーヴェン:ピアノ作品への
こだわりぶりが際立っています。
”ベートーヴェン弾き”ブッフビンダーの最初の全集が、このテルデックにセッション録音された全集です。
ブッフビンダーは早熟の天才で、ウィーン音楽院で5歳の時から学び、10歳でベートーヴェンのピアノ協奏曲を演奏してコンサート・デビュー、翌年には ウィーン・トリオを結成して室内楽にも進出、15歳の年にはミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し、
20歳の時にはヴァン・クライバーン・コンクールで特 別賞を受賞、21歳ではベートーヴェン・コンクールで優勝するなど輝かしいキャリアの持ち主でもあります。
まだ30代でバリバリに指も回っていたブッフビンダーによるその全集は、セッションということもあって、細部の仕上げの精度が驚異的なレベルに達してお り、
なおかつ時代様式を鑑みた説得力のあるスタイルが常に維持されるなど、当時のブッフビンダーにしかできなかった完璧な演奏が多くのピアノ・ファンの心 を掴み、世界的にも高い評価を獲得していたものです。
ブッフビンダーのこのときの取り組みは、ソナタ全集だけでなく、変奏曲やバガテルなども含む「ピアノ作品全集」だったのですが、上記のソナタ全集での演 奏の傾向は、変奏曲やレアな小品の場合にはより大きな説得力を持つこととなり、
作品の姿を正確に示したそのクオリティの高さには以前から定評がありまし た。アナログ後期からデジタル初期にかけてのステレオ録音で、音質も高水準です。(HMV)
ベートーヴェン:
ピアノ独奏作品全集
CD1~CD8
・ピアノ・ソナタ全曲
・第1番~第32番
CD9
・7つのバガテル Op.33
・11の新バガテル Op.119
・アレグレット(バガテル)ハ長調 WoO.56
・バガテル ハ短調 WoO.52
・6つのバガテル Op.126
CD10
・ドレスラーの行進曲による9つの変奏曲ハ短調 WoO.63
・スイスの歌による6つの易しい変奏曲ヘ長調 WoO.64
・リギーニのアリエッタ『恋人よ来たれ』による24の変奏曲ニ長調 WoO.65
・ディッタースドルフの歌劇『赤ずきん』の主題による13の変奏曲イ長調 WoO.66
・ハイベルのバレエ『妨げられた結婚』の『ヴィガーノ風のメヌエット』による12の変奏曲ハ長調 WoO.68
CD11
・パイジェッロの『水車屋の娘』の『田舎の恋は』の主題による9つの変奏曲イ長調 WoO.69
・パイジェッロの喜歌劇『粉屋の娘』の二重唱『ネル・コル・ピウ』による6つの変奏曲ト長調 WoO.70
・ヴラニツキーのバレエ『森の娘』のロシア舞踏による12の変奏曲イ長調 WoO.71
・グレトリーの歌劇『獅子王リシャール』のロマンス『燃える情熱』による8つの変奏曲ハ長調 WoO.72
・サリエリの『ファルスタッフ』の『まさにその通り』の主題による10の変奏曲 WoO.73
・ヴィンターの歌劇『中止された犠牲祭』の『子供よ、静かにお休み』による7つの変奏曲ヘ長調 WoO.75
・ジュスマイアーの歌劇『ゾリマン2世』の『ふざけて、からかって』による8つの変奏曲ヘ長調 WoO.76
・創作主題による6つの易しい変奏曲ト長調 WoO.77
CD12
・イギリス国歌による7つの変奏曲ハ長調 WoO.78
・『ルール・ブリタニア』による5つの変奏曲ニ長調 WoO.79
・創作主題による32の変奏曲ハ短調 WoO.80
・創作主題による6つの変奏曲ヘ長調 Op.34
・『エロイカ』の主題による15の変奏曲とフーガ変ホ長調 Op.35
・『トルコ行進曲』の主題による6つの変奏曲ニ長調 Op.76
CD13
・主題と6つの変奏曲 Op.105
・主題と10の変奏曲 Op.107
CD14
・ディアベッリの主題による33の変奏曲ハ長調 Op.120
・『私はちょうど小さい小屋だ』による8つの変奏曲
CD15
・幻想曲ロ長調 Op.77
・バガテル イ短調『エリーゼのために』 WoO.59
・『選帝侯ソナタ』第3番ニ長調 WoO.47-3
・2つのロンド Op.51
・ポロネーズ ト長調 Op.89
・アンダンテ ヘ長調『アンダンテ・ファヴォリ』 WoO.57
・アレグレット ハ短調 WoO.53
・ロンド・ア・カプリッチョ ト長調 Op.129『失われた小銭をめぐる興奮』
・アレグレット・クワジ・アンダンテ ト短調 WoO.61a
ルドルフ・ブッフビンダー(ピアノ)
ヴォルフガング・シュルツ(フルート:CD13)
録音時期:1976~1982年
録音方式:ステレオ(セッション)