私の特にお気に入りの絶対推奨版アナログレコードプレーヤーです。
新品時にはMMカートリッジMD-1020が付属していたようですが付いていませんでした。
そこで今回は即決で購入された方にはMD-1020の前機種MD-1016とシェルと希少なORSONICディスクスタビライザーをお付けします。
MD-1016は同じで針を変えることで上級クラスにも対応していました。そのため針には多くのバリエーションがありました。
付属の針は高出力で使いやすいポピュラー向けのDT-33H(黄色ノブ)。ノブ裏に錘の付いた純正針です。
針自体は特に問題ないと思いますが使用時間はわかりません。現状とても良い再生音が出ています。
MD-1016はZ-1系同様人気が高くこのカートリッジを最高とされるマニアの方も居られるほどです。
MD-1016は人気のZ-1S(MD-1025)などと同様定評あるグランツ(ミタチ音響)製のOEMです。
シェルは本機純正品と同じPH-4のちょっと珍しいブラックタイプをお付けします。
さらに即決で購入された方にはとても希少なORSONIC製コレットチャック式ディスクスタビライザーDS-250もお付けします。
本機のモーターは十分トルクはありますが後のQL-7R(TT-71)やテクニクスのSL-1200シリーズなどよりは若干非力です。
そこで重量のあるスタビライザーよりはコレットチャックでしっかり固定できる軽量のDS-250を組み合わせました。
https://coregar.blog.ss-blog.jp/2010-08-14
もちろん廃盤品なのですが現在でもとても人気がありけっこう高額で取引されています。
カートリッジとスタビライザー合わせて1万円くらいの価値は十分あるでしょう。
即決価格は少し高額になりますが損はさせません。私の絶対のお勧めの組み合わせになります。是非即決で購入される事をお勧めします。
本機の当時は単売品を組み合わせたプレーヤーも多くあり完成品のプレーヤーシステムと比べるとずっと高級機でした。
この機種は単売品組み合わせではありませんが、シリーズ機のJL-B77やJL-B55は組み合わせ機種でその下位バージョンの本機は
ほとんど同じコンセプトで作られていました。
つまり実質単売品組み合わせの高級機に近い製品を安価に提供した実にコストパフォーマンスに優れた製品と言えます。
以前はあまり人気がなかったと思いますが、どうも最近は皆さん本機の良さに気付かれたようで人気がとても高くなっているようです。
今ではとても希少な天然木を使い丁寧に仕上げた本機は画像ではわかりにくい本物の高級感に溢れています。
この素晴らしさが多くの方に認識されたのだと思います。
アナログプレーヤーは本機のようなマニュアル機よりオート機の方が人気は高いようです。
でもオーディオ機器としては音に拘れば絶対にマニュアル機です。マニュアル機でも後付けのリフトアップ装置は付けられます。
私は故長岡氏のファンですが、本気は長岡式プレーヤーのような造りになっています。
とても古い機種なので長岡氏がどのように評価していたのかはわかりませんでしたが、その後の人気機種QL-7Rなどは高く評価し推奨しておられました。
当時のプレーヤーの多くは木の箱にターンテーブルとアームを取り付けたような構造でしたが、長岡氏は積層合板を何枚か積み重ね一枚の
厚く重いボードにしてターンテーブルを取り付けて使っていました。
長岡氏はビクターのアナログレコード関連機器はプレーヤー、アーム、カートリッジなど高く評価し、リファレンス機としても使っていました。
私もビクター製品は好きなのでメイン機は現在でもTT-81を取り付けた長岡式積層合板プレーヤーを使っています。
ビクターのプレーヤーはこの機種やこのシリーズの上級機のJL-B51やJL-B77などは積層合板でしたが
その後のJL-B41やQL-7Rなどは生産性やコストなどから木材チップを固めたパーティクルボードに化粧シートなどを貼り付けた仕上げになってしまいました。
私もこの機種をはじめて知った時には何か古めかしいレトロなプレーヤーだなあ、とさして気にかけていませんでしたが
いろいろと調べてみて実際に手に入れてみて、これは本当にしっかりした造りのとても良い機種だとすっかり気に入ってしまいました。
そこで本機は複数台入手した中で若干汚れていましたがモーターなどの動作は良好な機体の全体を磨き、クリーニングしました。
モーター軸と軸受けはローターを外して古い油をふき取り新たに超潤滑性の特別なオイルを注油しました。
回転調整ボリュームは信頼できる接点復活剤を複数使い分けて使用、接触不良はなくとてもスムーズに調整できます。
丁寧にクリーニング特殊なクリーニングワックスで仕上げてとても綺麗になりました。
金属部に若干の腐食がありましたが磨いて補修塗装しました。傷はとても少ない美品です。
木部の厚く丁寧なクリア塗装仕上げですが前部など若干色褪せがあって黄色っぽくなっています。
塗装自体の劣化は見られないので使用には特に問題は無いでしょう。
ダストカバーもコンパウンドで磨きクリーニングワックスで仕上げてとてもクリアーです。
アームやプラッターなどの金属部分もコンパウンドや金属磨きクロスで磨いてピカピカです。
少し面倒ですがストロボパターンも磨いてワックスをかけてあるのでミラー部分などを磨いたのと合わせてとてもくっきりと明瞭に表示します。
劣化している事の多い脚部インシュレーターゴムもほとんど劣化はありません。
全体的にとても綺麗な美品です。
添付の画像をよくご覧になってご検討ください。写真は下手で申し訳ありませんが多めにupしておきました。
このシリーズ機で問題になる電源スイッチボタンはやはり固着していました。もちろん原因はわかっているので対処して快適に動作します。
ほとんどの当機のボタンはグリスの劣化で固く動かなくなって、引っこんだまま戻らなくなってしまいます。
素晴らしいプレーヤーなのですがここだけはこの機種の問題点です。
大抵そのボタンを固い物で抉て引っ張り出そうとするようです。それでほとんどのこのシリーズ機のボタンの回りに傷が付いています。
本機はほとんど抉たりしなかったようで傷は僅かでとても綺麗です。
動きが悪くなったら無理に抉たりしないで適当な油をボタンの隙間などから注油してください。
CRC5-56などではしばらくすると固まってしまうようです。その場合低粘度のシリコン系オイル或いはパーツクリーナーなどを
スイッチの隙間から吹きかけて少し放置すると戻るようです。もし固着しても抉たりしないで上述の方法で復活させてください。
或いは裏側のカバーを外して反対側からスイッチを押せば簡単に動きます。さらに注油すればOKです。
アームは取り外してパーツ毎にクリーニング、軸部もクリーニングして感度良好です。
古いプレーヤーではアームの軸部はタバコのヤニなどで感度の低下した物がよくあります。
これはクリーニングする事で驚くほどスムーズに回転するようになります。
アームリフターもグリス交換してゆっくりスムーズに降下します。糸吊り式のアンチスケーティングも問題ありません。
その他、回転も安定してストロボスコープも33回転、45回転も問題なく止まり、回転調整もスムーズに行えます。
また、当時のプレーヤーなどによく使われたマイクロスイッチは経年劣化で接触が悪くなります。
特に動作には問題はありませんでしたが、念のため抵抗値をチェックしながら信頼できる接点復活剤にて接点クリーニングしました。
そのほか、電源コンデンサを基板に止めている接着剤は劣化してトラブルの原因になります。
古い接着剤が電極に付着していると電極を腐食させたりショートさせるのです。ここはもちろんチェックして余計な接着剤は取り去っています。
もちろんチェックしても容量、ESR値など異常はなかったのではみ出ないよう丁寧に接着剤を付けて元に戻してあります。
付属品はゴムシートと定評あるカナレ製新品RCAケーブル、EPアダプター、取扱説明書のコピーです。
ゴムシートはクリーニングして保護剤をかけてあります。
RCAケーブルはピンーピンタイプなのでどなたにでも簡単に交換できグレードアップも可能です。
画像にはレコードが写っていますが撮影用ですので付属しません。
また、即決で購入された方には上述のカートリッジMD-1016と純正シェル、ORSONIC製スタビライザーDS-250をお付けします。
オート機構など全く無いシンプルなマニュアル式ですので慣れた方なら問題ないでしょう。
はじめてレコードプレーヤーをお使いになる方はアームのバランスのとり方や針圧の掛け方、アームの高さの合わせ方、カートリッジの取り付け方など
一般的なプレーヤーの使い方をよくお調べになってからお使いください。
よくプレーヤーで問題になるのはカートリッジの取り付けによる接触不良とアームの高さ調整ですね。
このプレーヤーはとても古くビクターでしたらその後のQL-7Rなどのほうが人気は高くなりますが
カタログなど写真映りはQL-7Rはとても良いのですが、実物を実際手にとってみるとこちらのほうがずっと高級感があります。
長岡式といってよい積層合板ボード式の存在感。ずっしりと重く、硬く、厚いクリア塗装仕上げは本当に美しく豪華です。
後の機種はプリントシートを貼り付けもの、本機の本物の木目とはやはり違いますね。
ビクターはもともと
日本ビクター蓄音器といったくらいでレコードプレーヤーの専門会社だったんですね。
この機種の頃には上位機種JL-B77には自社開発の最高レベル(現在でもこれを超えるのはあるのか?)のモーターを開発したり
この後ごく一時期ACモーター(JL-B61/TT-61など)を開発採用したり、またDCモーターを開発採用しその後のメインモーターとして
自社機はもちろんヤマハやマイクロなどにOEM供給する事になりますが、この機種では松下製のモーターを使っています。
もちろんTechnicsにも同じモーターを使った機種はありますが、ビクターや東芝などにも多く供給していたものでした。
松下にならって
短期間に試行錯誤した後に各社に多数供給できるモーターを開発したのだと思います。
同価格帯にこれだけ多くのモーター採用の機種があるのはプレーヤー専門会社としての誇りがあったんでしょう。
この機種はクォーツロックになる前の機種ですので回転が安定しないのではとお気になさる方も居られるかと思いますが
私が多数のプレーヤーを使ったところでは全く問題ないと確信します。
クォーツロックでないと音が変化するとかクォーツの方が音が良いとかはありません。クォーツなら調整がいらないというだけです。
ストロボが安定して止まらないと気にされる方も居られるかと思いますがストロボは電源の50Hzまたは60Hzの明滅を利用しているので目安にすぎません。
実際には電源周波数はその地域の電力使用量によっては微妙に変化するのです。
発電所はその変化をできるだけ少なくする努力はしていますがクォーツ並みにする事はできません。
DCサーボモーターですからプラッターの回転数は電源周波数には影響されません。周波数で変化するのはストロボの明滅周期です。
この変化を回転の変化ととらえて頻繁に回転調整をすればボリュームが痛むだけです。
レコードプレーヤーは本機のようにしっかりと重く丁寧に作られていればまず良い音がします。その中ではアームがいちばん音に影響するかもしれません。
本機のアームはJL-B55に搭載された単売品のUA-55と同等品のようです。
シンプルで高精度に加工された非常に美しい工芸品のようです。機能的で美しいアームは良い音がするものです。
私はこのアームは特にお気に入りです。やや古風ですがそれだけに特に丁寧に作られています。糸吊り式のアンチスケーティングもマニア好みですね。
一度取り外してパーツ毎に丁寧にクリーニングして本当に精巧に造られた素晴らしいアームである事がよくわかりました。
師匠の長岡氏は『UA-7045は値付けを間違えた、価格を倍にすればもっと売れただろう。』と仰ったそうですが
ビクターはそれ以前の本機やUA-55などもそうだったんですね。
本機の高級感は実際にお手に取られてお使い頂ければどなたにもご納得頂けるかと思います。
本機は発売後一年で値上げされましたが良質の木材の豊富な当時であってもその価格を維持する事は難しかったのでしょう。
その後はこういった素晴らしいキャビネットの機種は無くなってしまいました。現在こういったプレーヤーを作ればいったいいくらになるか想像もつきません。
レコードプレーヤーはオーディオ製品の中では特に繊細でその取り扱いには熟練が必要かと思います。
私は今でもレコードを聴くことがメインで多くのプレーヤーを使用してきました。やはりオーディオマニアでしたらレコードを聴きましょう。
メカ部分がほとんどのアナログレコードプレーヤーはオーディオ機器の中では本当に特別な物と思います。
リサイクル業者の方などご自身で全くプレーヤーを扱う事のないオーディオとは無関係な方が梱包を行うとプラッター、ゴムシート
アームなどをロクに固定もせず送られてしまい本当に呆れる事が多いです。いくら細かく説明してもわからないのですね。
この点私は趣味でプレーヤーを扱って来ましたので梱包、発送に関しては安心してください。
プラッター、ゴムシート、カウンターウェイト、アンチスケーティングウェイトなどは取り外して同梱します。
アームはテープなどで固定して緩衝材も使います。ただし、段ボール箱や緩衝材はリサイクルを使いますのでご了承ください。
□配送は送料のお徳なおてがる配送ヤマト運輸宅急便(EAZY)、大きさは140サイズになると思います。
□新規の方、悪い評価がある方は即決で落札されても落札者様都合でキャンセルさせて頂く場合があります。
落札後連絡がとれず受取連絡もされない方がいます。新規の方、悪い評価の多い方は入札前に質問欄から必ずご連絡ください。
□動作しない、音が出ないなど重大な初期不良には対応します(商品到着後7日まで)。
とても古い商品です。その後の故障などについてはご容赦ください。
中古商品になります、あまりに神経質な方、購入意思の無い方、完璧を求める方の入札はお控えください。